top of page
検索

【開催レポート】石田和靖氏 × 高橋フィデル氏によるインバウンド観光講演会を開催しました!

  • 執筆者の写真: 登録用 プネウマ
    登録用 プネウマ
  • 2024年10月1日
  • 読了時間: 5分

(最終更新日2025/03/31)




2024年9月22日、インバウンド観光・国際戦略の第一線で活躍されている石田和靖さんと高橋フィデルさんをお招きし、特別講演会を開催しました。


石田和靖氏…国際情勢YouTuberとして知られ、YouTubeチャンネル「越境3.0チャンネル」を運営。同チャンネルは2025年現在、登録者数25万人を超える人気チャンネルとなっており、中東を中心に、国際政治・経済・エネルギー問題などをわかりやすく解説し、世界の動きを多角的に発信し続けています。


高橋フィデル氏…イベントプロデューサーとして、ペルー、ブラジル、ベネズエラ、アメリカなど、日系人社会での経験を活かし、国際会議(サミット)からスポーツイベント(ワールドカップ、F1、オリンピック)、さらには小規模な地域活性イベントまで、幅広い規模のプロジェクトを多数手がけてこられました。



今回のテーマは、

「富士山エリアの観光の未来を世界の視点から考える」。

世界のインバウンド事情や地方の可能性について、リアルで刺激的な学びの場となりました。



石田和靖さん「富士山・アイスランドから読み解くインバウンドの未来」~アイスランドに学ぶ、地域資源と観光の融合~


石田さんは、火山・地熱という共通点を持つアイスランドと日本(特に富士山エリア)を比較しながら、観光と地域資源の活用法について提言されました。


特に注目されたのは、アイスランドのヘトリスヘイジ発電所。

この発電所は、エネルギー供給の場であると同時に、観光客が訪れる体験型の施設としても運用されており、アイデアひとつで観光資源として多岐に活用できる発想法の好例として紹介されました。


また、アイスランドは純国産エネルギーを活用しているため、物価高騰による国民への負担を軽減し、他国に依存しない“国防としてのエネルギー自立”も実現しています。


「人口が少なくても、観光大国になれる」というアイスランドの現実からは、今後の日本、特に人口減少が進む地域にとっての大きなヒントがあると語られました。






高橋フィデルさん受け入れ型”から“戦略型”へ、インバウンド再構築の鍵とは?」~文化を翻訳する観光戦略と、持続可能な受け入れ体制の構築~|


ペルー生まれで小学生の頃に来日した高橋フィデルさんは、外国人視点と日本社会での経験を併せ持つ立場から、観光業の課題に切り込みました。

講演ではまず、インバウンド観光の在り方は“受け入れ型”から“計画誘致型”へと移行する必要があることを強調。「週末は日本人、平日はインバウンド」といったオン・オフの切り替え戦略が求められ、長期滞在・リピーターを確保できる生活型宿泊施設の整備が鍵になると述べました。

また、「翻訳」ではなく「文化を翻訳する」という視点の重要性も強調。宗教や文化背景に配慮した情報発信や、事前のニーズ把握による最適な受け入れ体制づくりが、オーバーツーリズムの解消にもつながると語ります。

さらに、防災の専門家としての立場からは、「安心」も観光の価値のひとつであるとし、災害時の対応をあらかじめ設計することの重要性を提示。たとえば滞在中に使える情報デバイスの貸与や、保険・補償のわかりやすい案内など、訪日客が安心して滞在できる仕組みを整えることで、観光地の信頼性や魅力が一段と高まることを訴えました。






石田和靖氏✖️高橋フィデル氏 クロストーク |「中東のフリーゾーンに学ぶ、富士山まちづくりとインバウンドの未来」〜観光から広がる、地域と世界の新たな接続点〜


クロストークでは、観光を通じた国際交流の可能性と、地域経済への波及について意見が交わされました。姉妹都市など既存の国際ネットワークが十分に活用されていない現状や、文化交流が人的往来にとどまり、観光やビジネスへ展開できていない課題が挙げられました。

インバウンドとアウトバウンドは本来表裏一体であり、観光だけでなく経済・制度面も含めた双方向の関係構築が日本には不足していると触れられました。



「富士山のまちづくり」にも議題に上がり、空き家の活用、生活型宿泊施設の整備、ターゲット別の情報発信などが、富士山地域の観光価値を高めるための鍵として提案されました。

さらに石田さんは、生活の場でも観光客を受け入れる「身近な国際交流」として、家庭で訪日観光客を迎え入れ、家庭料理をふるまう取り組みが紹介されました。個人レベルでも収益と国際交流を両立できる、インバウンド時代の新しい働き方として、参加者の関心を集めました。

加えて、中東におけるフリーゾーン構想や無税国家の戦略を例に挙げながら、持続可能な都市運営と自由経済の可能性にも言及。日本の地域社会がこれから未来にどう適応していくべきか、多くの示唆が語られました。





■ 参加者の声(一部抜粋)

• 「発電所が観光地になるという発想に驚きました。富士山エリアでも応用できそうなヒントがたくさんありました」

• 「ただの翻訳ではなく、“物語として届ける”という視点は、地域の魅力を再発見するきっかけになりました」

• 「地元の資源を“どう語るか”が、これからの観光の鍵になると実感しました」



■ まとめと今後の展望


今回の講演会を通じて、私たちは改めて「地域の本質的な魅力をどう伝えるか」「持続可能な観光とは何か」を考える機会を得ました。


富士山という日本を象徴する地だからこそ、

“見る観光”から“感じる観光”へ、そして“学びと共感を生む観光”へ——。


私たちはこれからも、地域の資源や文化、想いを世界へと発信してまいります。


ご登壇いただいた石田和靖さん、高橋フィデルさん、そしてご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました!




 
 
 

Comentarios


bottom of page